スマホをやめたいのに開いてしまう|意志に頼らず開いた瞬間を変える3つの工夫

スマホをやめたいのに開いてしまうのは意志の弱さではありません。通知・ホーム画面・ロック画面の3つを置き換える半歩と、スクリーンタイム等の早見表、距離を考え直す名言7選を出典つきで紹介します。
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「スマホをやめたい」と思いながら、気づけばまた画面を見ている。そんな夜が続くと、自分の意志の弱さを責めたくなります。でも、やめられないのは意志のせいではありません。スマホは、考える前に手が動くつくりになっています。だから勝負どころは「やめる決意」ではなく、開いた瞬間に目に入るものです。この記事では、通知を減らす・ホーム画面の1枚目を空ける・ロック画面を言葉にする、という3つの小さな工夫と、スマホとの距離を考え直すための名言7つを紹介します。
読み終えるころには、今夜やることが一つ決まっているはずです。

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この記事を運営するAnchorでは、iPhoneアプリ「ポケットAnchor」も作っています。アプリ独自のコレクションに3,000を超える名言を収録(偉人の名言の収録数 国内No.1※自社調べ)。20種類以上のカテゴリーから今の気分に近いものを選ぶと、ウィジェットが毎日ひとつ、その日の言葉を見せてくれます。同じ言葉でも、響く日と響かない日があるから、毎日ひとつずつ。基本機能は無料です。

スマホをやめたいのにやめられないのは意志が弱いからですか?

いいえ。意志が弱いからではありません。これは慰めではなく、仕組みの話です。
身近なたとえで言えば、玄関の靴箱の上に置いてあるお菓子の袋です。帰ってきて靴を脱ぐたびに、ひとつつまんでしまう。食べたくて食べているわけではなく、そこにあるから手が伸びる。袋を戸棚の奥に移すだけで、ほとんど食べなくなります。意志が強くなったのではなく、目に入らなくなっただけです。スマホはこのお菓子の袋が、朝から晩までポケットに入っている状態です。しかも袋のほうから「新着があります」と声をかけてくる。手が伸びるのは、むしろ自然な反応なのです。
では、なぜ開いてしまうのか。理由はだいたい3つに分かれます。ひとつは、隙間時間を埋めたいから。信号待ち・エレベーター・レジの列で、何もしないままでいるのが落ち着かない。ふたつめは、何かを見逃したくないから。返事が来ていないか確かめたい。みんなが知っている話を自分だけ知らないのは怖い。みっつめは、ひとりの時間が静かすぎるから。帰宅して部屋の電気をつけた直後の、あの静けさを埋めるために開く人は多いはずです。
SNSを開けば、同じ年ごろの誰かの昇進や結婚や旅行が流れてきます。閉じたあと、自分の部屋が少し狭く感じる。この「比較の疲れ」も、開いた瞬間に目に入るものを変えると、この疲れもいっしょに減ります。
困りごとは体にも出ます。夕方になると目の奥が重い。肩が固まる。寝る前に「少しだけ」のつもりで開いて、気づけば1時を回っている。そして朝、起きた瞬間にまた手が伸びる。この連なりを前にして、自分を責めない人のほうが少ないと私は思います。でも、入口は毎回「開いた瞬間」にあります。見るべきはそこです。

「やめる」決意が続かない3つの理由

「今日からスマホの時間を減らす」と決めて、三日ともたなかった経験は誰にでもあります。続かないのは根性の問題ではなく、決意のかけ方に3つの穴があるからです。

理由1 空いた時間に置くものがない

スマホをやめると、まず時間が空きます。空いた時間はそのままでは落ち着かない。だから元の場所にスマホが戻ってきます。食卓からお菓子を下げても小腹は空くので、代わりに果物を置いていなければ結局お菓子を取りに行くのと同じです。「やめる」だけを決めて「代わりに何を置くか」を決めていない決意は、空白に負けます。

理由2 制限は我慢の勝負になる

スクリーンタイムの時間制限は役に立つ道具です。ただ、制限時間が来たときの画面には解除のボタンもあって、押せば続けられます。つまり毎回「押すか、押さないか」の我慢勝負が始まり、疲れた夜の自分はだいたい押す側に回ります。制限は「使いすぎたと気づく目印」としては優秀ですが、「開かずにすむ仕組み」ではありません。目印と仕組みは別物です。

理由3 やめられない自分を責めるほど手が動く

「また見てしまった」と落ち込むと、その落ち込みから逃げたくなります。逃げ先としていちばん近くにあるのが、手の中のスマホです。責めれば責めるほど、開く理由がひとつ増える。この輪を切るには、意志を鍛えるのではなく、責めなくてすむ小さな成功を先につくるほうが早い。「今日は朝の10分だけ開かなかった」。それで十分に成功です。
だから、3つの穴を同時にふさぐ方法が要ります。スマホを「やめる」のではなく、開いた瞬間を置き換える。この記事で伝えたいのは、この一行です。

開いた瞬間を置き換える3つの工夫|スマホの触りすぎを減らす方法

ここからは具体的な方法です。どれも今日の夜に5分あればできます。一歩ではなく半歩。この記事では、この3つの工夫を「半歩」と呼びます。

半歩1 通知を減らす

通知は、開く理由を向こうから投げてくる球です。まず、人からの連絡以外を切ります。アプリのおすすめ・セールの知らせ・「〇〇さんが投稿しました」。この種の通知はあなたのための知らせではなく、開かせるための知らせです。設定で一つずつ切っていくと最初は少し不安になりますが、数日たつと、見逃して困ったものは思ったより少ないと気づきます。残すのは家族・職場・大事な友人からの連絡だけで足ります。

半歩2 ホーム画面の1枚目を空ける

開いたときに最初に見えるページから、SNSと動画のアプリをどけます。削除しなくていい。2枚目以降に移すか、フォルダの中に入れるだけです。1枚目に残すのは時計・電話・カメラ・メモ・地図のような「用事があって開くもの」だけにします。すると、指が勝手に動いても目当てのアイコンが見つからず、横にスワイプするひと手間が生まれる。このひと手間が「今、本当に開く?」と自分に聞く間になります。間があれば、閉じられます。

半歩3 ロック画面を言葉にする

いちばん効くのはこれだと私は思います。スマホを手に取って最初に目に入るのはロック画面です。そこに並んでいるのが未読の数字なら、開く理由が増える。そこにあるのが自分を落ち着かせる一行なら、手が止まる理由が増えます。「今日はここまででいい」「決めるのは朝のわたしに任せる」。そんな短い言葉をロック画面に置くと、開いた瞬間の意味が変わります。どうやって置くかは次の章で、紙・標準機能・アプリの3通りを並べます。
3つの半歩のほかによく紹介される方法も、向き不向きとあわせて早見表にしておきます。
方法 やり方の要点 向いている人 ひとこと
スクリーンタイムの時間制限・休止時間 アプリごとに1日の上限を決める。夜の時間帯をまとめて休止にする 自分が何にどれだけ使っているかをまず知りたい人 解除ボタンがあるので目印として使う
画面のグレースケール 画面の色をすべて白黒にする設定。アクセシビリティの設定から切り替える 写真や動画をだらだら見てしまう人 地図や写真の確認がしづらくなるので切り替えやすくしておく
寝室に持ち込まない・充電場所を変える 充電器を玄関やリビングに置き、寝室には目覚まし時計を置く 寝る前と朝いちばんの時間を取り戻したい人 目覚ましを別に用意する手間が一回だけかかる
SNSアプリを削除してブラウザで見る アプリは消し、見たいときはブラウザからログインして見る SNSだけが悩みで、仕事では使わない人 ログインの手間が「間」になる。通知は届かなくなる
集中モード 仕事中・就寝中など場面ごとに、通知を受け取る相手とアプリを絞る 仕事の連絡は受けたいが、それ以外は止めたい人 最初の設定に10分ほどかかる。一度つくれば自動で切り替わる
使いすぎを防ぐアプリ 決めた時間だけ特定のアプリを開けなくする、触らなかった時間を記録するなどのアプリを入れる 標準機能の制限では物足りない人 アプリによって仕組みや料金が違うので、App Storeの説明を読んでから選ぶ
どれも本物の道具ですが、「開いた瞬間に目に入るものを変える」半歩と組み合わせると長持ちします。土台があって、はじめて道具が効くのです。

ロック画面を言葉にする3つの方法

紙で置く

いちばん早いのは紙です。付箋に一行書いて、スマホケースの内側や充電器のそばに貼る。画面そのものではなく「手に取る前」に言葉を置く方法です。寝る前に充電器へ置くとき、朝それを取るとき、必ず一度は目に入ります。短所は、慣れると風景になって読まなくなること。1週間ごとに書き換えると風景になりません。

iPhoneの標準機能で置く

アプリを入れずに済ませたいなら、壁紙に言葉を入れます。写真アプリで好きな写真を開き、マークアップで文字を書き込んで保存し、その画像をロック画面の壁紙に設定する。これだけです。言葉は固定なので、迷わず読める一行を選びます。また、iOS 16以降はロック画面を長押しして「カスタマイズ」を選ぶと、ウィジェットの枠を追加できます。名言ウィジェットアプリを入れておけば、この枠に一行の言葉を出せます(次の項目で紹介します)。壁紙にする言葉の選び方や手順をもう少し細かく知りたい人は、iPhoneのロック画面に名言を表示する方法をまとめた記事を見てください。短所は、言葉が変わらないので飽きが来ること。これは月に一度の差し替えでほぼ解決します。

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響く言葉には、出会えたでしょうか。心は毎日移り変わるから、言葉との相性も日ごとに変わります。この記事を運営するAnchorのiPhoneアプリ「ポケットAnchor」は、アプリ独自のコレクションから毎日ひとつ、ウィジェットに言葉を映します。今日のあなたに響かなくても、明日はまた別の言葉が来てくれる。その気楽さも、このアプリの取り柄です。基本機能は無料です。

名言ウィジェットアプリで置く

毎日ちがう言葉を受け取りたいなら、名言ウィジェットアプリを使います。ロック画面やホーム画面のウィジェットに言葉が出て、日替わりで入れ替わる。自分で書き換える手間がないので、紙や壁紙の「飽き」がありません。この記事を運営するAnchorが作っているアプリもその一つです。ポケットAnchor(App Store)はiPhone向けで、3,000以上の名言コレクションから20種類以上のカテゴリーを選び、ロック画面・ホーム画面のウィジェットと通知で言葉を届けます。通知は1日1回から20回まで、時間帯とカテゴリーを選べます。自分でつづった言葉を「自分の言葉」というカテゴリーとしてウィジェットや通知に設定することもでき、ここまでは無料で始められます。
同じことは他の名言ウィジェットアプリでもできます。選ぶ目安はロック画面のウィジェットに対応しているかと、届く回数を自分で決められるかの2点です。App Storeに寄せられた名言ウィジェットアプリのレビューには、「SNSを開く代わりに名言を見る習慣に変わった」という声がいくつも見られます。注意点もあります。届く回数を増やしすぎると、言葉そのものが新しい通知になってしまうこと。はじめは朝と夜の2回くらいがちょうどいい。
紙でも、壁紙でも、アプリでも、やることは同じです。方法の違いより、今夜ひとつ置いてみることのほうが大きいのです。

スマホとの距離に効く名言7選

ここからは、スマホとの距離を考えるときに手元に置きたい7つの言葉です。朝から寝る前まで1日の流れにそって並べました。ロック画面に置く一行の候補としても読んでください。

名言1【アガサ・クリスティ】朝起きてすぐ手が伸びる前に

人生で最も素晴らしいものとは、時間だと思う。

(アガサ・クリスティ)

出典:An Autobiography(自伝)
推理小説の女王と呼ばれるアガサ・クリスティは、晩年に長い自伝を書きました。その中で彼女は、書くための決まった自分の部屋を持っていたわけではなかった、と振り返っています。場所を選ばず、手元の時間で書き続けた人です。だからこの言葉は、時間を贅沢に使えた人の言葉というより、目の前の時間を大切に拾い続けた人の言葉として読めます。朝、目を覚ましてすぐスマホを手に取ると、その日のいちばん新しい時間がよく知らない誰かの投稿に使われます。この一行をロック画面に置くと、起きて最初の数分の値段が少し上がります。手を伸ばす前に、カーテンを開けて外の光を10秒見る。1日のいちばん新しい時間を、まず自分のために使う。その小さな順番の入れ替えが、朝の半歩です。

名言2【長嶋茂雄】通勤電車で通知が次々に届くとき

来た球をですね、ストライクならば打つ、ボールは見逃す。シンプルな気持ちでね、いつも僕は入っていたんですよ

(長嶋茂雄)

出典:テレビ朝日『徹子の部屋』(2003年1月6日放送)
長嶋茂雄が『徹子の部屋』で語った、打席での心構えです。難しい理論ではなく「ストライクは打つ、ボールは見逃す」。この単純さは、数えきれない打席を経験した人がたどり着いた場所です。通勤電車の中で、通知は次々に飛んできます。おすすめ・セール・誰かの近況。全部に反応していたら、会社に着く前に疲れます。でも通知は球であって、打つかどうかを決めるのはこちらです。家族からの連絡はストライク。知らない店のセールはボール。見逃していい球を見逃すのは、怠けではありません。長嶋さんの言う「シンプルな気持ち」に近いものです。半歩1で通知を減らすのは、ボール球を投げてくる相手を減らすことでもあります。電車で開く前に「これはストライクか」と一度だけ自分に聞く。それだけで、スマホの時間は目に見えて変わります。

名言3【ピーター・ドラッカー】仕事の合間に無意識に開くとき

成果をあげる者は、新しい活動を始める前に必ず古い活動を捨てる。

(ピーター・ドラッカー)

出典:『プロフェッショナルの条件』
経営学者のピーター・ドラッカーは、うまくいっている事業にすら「もし今これをやっていなかったとして、いまから始めるか」と問い直すことを勧めました。捨てることを先に置くのは、新しいものを足すだけでは机の上も時間も溢れるからです。この言葉はスマホの問題にそのまま当てはまります。「読書を増やそう」「運動を始めよう」と新しい活動を足しても、スマホを開く習慣がそのまま残っていれば時間はどこからも生まれません。先に、古いほうを一つどける。ホーム画面の1枚目からSNSのアイコンをどけるのが、まさにこの「捨てる」です。削除ではなく、2枚目に移すだけでいい。仕事の合間に無意識に開く数回のうち一回がなくなれば、そこに新しい活動の席ができます。足す前に、どける。この順番にすると、新しいほうが続きやすくなります。

名言4【ジグ・ジグラー】昼休みが気づけば終わっているとき

問題は時間の不足ではなく、方向性の不足だ。私たちは皆、24時間という同じ一日を持っている。

(ジグ・ジグラー)

出典:ziglar.com公式サイト
ジグ・ジグラーは、営業の現場から出てきたアメリカの講演家です。長く物を売る仕事をしてきた人なので、彼の言葉には「できない理由」を一つずつ外していく癖があります。「時間がない」はいちばん手近な理由ですが、彼はそこに方向の問題を見ました。昼休みにスマホを眺めて、気づいたら45分が過ぎている。時間はあったのです。足りなかったのは、その時間で何をしたいかという向きでした。だから休みに入る前に、一行だけ決めます。「今日の昼は外を10分歩く」「本を5ページ読む」。向きがあると、スマホを開いても戻ってきやすい。向きがないと、開いたまま流されます。方向は大げさな目標でなくていい。昼休みの一行で足ります。向きを決めた日は、戻ってきた自分を少し信じられます。

\ 言葉の置き場所を、ひとつ増やす /
本で読む言葉、記事で読む言葉。それとはまた別に、暮らしの動線に言葉をひとつ置いておく方法があります。この記事を運営するAnchorのiPhoneアプリ「ポケットAnchor」は、アプリ独自のコレクションに3,000を超える名言を収録(偉人の名言の収録数 国内No.1※自社調べ)。ウィジェットを置けば、スマホを開くたび、今日の言葉が目に入ります。基本機能は無料です。

名言5【ヘンリー・デイヴィッド・ソロー】帰りの電車で画面を眺めているとき

私たちの発明は、深刻なことから注意をそらすきれいなおもちゃになりがちだ。

(ヘンリー・デイヴィッド・ソロー)

出典:Walden, Economy章
ヘンリー・デイヴィッド・ソローは、湖のそばに小屋を建てて二年あまり一人で暮らし、その記録を『森の生活』として書きました。この言葉はその冒頭の章にあります。当時の最新の発明は電信で、彼は遠く離れた町と町をつなぐ計画を見て、つないだところで伝え合うべき大事な話があるのか、と問いました。今読むと、スマホのことを言っているようにしか読めません。帰りの電車で画面を眺めている自分を、この言葉は責めません。「きれいなおもちゃ」と呼んでいるだけです。おもちゃを持つのは悪いことではない。ただ、おもちゃのせいで見なくなったものがあるなら、そこだけ思い出す。帰り道に一駅ぶん、画面を閉じて窓の外を見る。深刻なこととは、自分の今日の疲れ具合のような、ごく身近なものでいいのです。

名言6【バートランド・ラッセル】帰宅後の静けさを埋めたくなる夜に

知的に閑暇を満たし得ることは、文明の至上の産物である。

(バートランド・ラッセル)

出典:『幸福論』(1930)第14章「仕事」
哲学者のバートランド・ラッセルは、『幸福論』の「仕事」の章でこの言葉を書いています。働くことが幸福につながる理由の一つとして、彼は「退屈を防いでくれるから」をあげました。つまり、空いた時間を自分で満たすのは、仕事をするよりずっと難しいと認めているのです。これは働く人への励ましとして読めます。夜、帰宅してスマホを開き続けてしまうのは、空いた時間を満たすことが人にとっていちばん難しい課題だからです。うまくいかない夜があっても、自分だけが弱いわけではありません。だから答えは根性ではなく準備です。夜の空白に置くものを、昼のうちに一つ決めておく。読みかけの本をテーブルに出す。湯船にお湯を張る。閑暇を満たす道具を手の届くところに置いておくだけで、スマホに手が伸びる回数は減ります。

名言7【ルキウス・アンナエウス・セネカ】寝る前の最後の一回を手放すとき

同時に平静でないものに、偉大なものはない。

(ルキウス・アンナエウス・セネカ)

出典:セネカ『怒りについて』第1巻第21章(De Ira I.21)
ローマの哲学者セネカは、怒りについての長い論考を、兄に宛てて書きました。怒りは強さに見えるが、偉大さではない。本当に大きなものは、同時に静かである。そう説いた一節がこの言葉です。寝る前のスマホは、平静の反対を運んできます。知らない人の怒り、速いニュース、明るい画面。寝る直前に受け取るものとしては、どれも重すぎる。だから寝室に持ち込まないという方法が昔から勧められています。けれど、それができる日とできない日があるのも事実です。できない日は、ロック画面の一行に助けてもらいます。「今日はもう終わっていい」。それを見てから置く。偉大な何かにならなくていい。ただ、今日の自分を静かに終わらせる。その小さな平静を一日の最後に置くことが、明日の朝の自分にいちばん効きます。

よくある質問

スマホは完全にやめたほうがいいですか?

いいえ。地図も連絡も仕事の調整も、今はスマホの中にあります。問題は持っていることではなく、目的なく開く数回のほうです。やめる対象を「スマホ」から「目的のない数回」に絞ると、やめることが急に現実的になります。全部やめようとして三日で挫折するより、朝の10分だけ開かない日を続けるほうが自分への信頼は積み上がります。

SNSだけをやめたいときはどうすればいいですか?

アプリを削除してブラウザから見る方法がいちばん効きます。ログインの手間が「今、本当に見る?」と聞く間になるからです。そこまで踏み切れないなら、ホーム画面の1枚目から外して通知を切るだけでも、開く回数は減ります。見ないことより、見る時間を自分で決めることが目的です。

子どもにも同じ方法は使えますか?

3つの半歩は年齢を問わずに使えます。ただ、子どもの場合はルールを渡すのではなく、いっしょに決めるのが要です。人に決められたルールより、自分で決めたルールのほうが守りやすいものです。通知を一つずつ見ながら「これは要る?」と聞いていくだけでも立派な半歩です。ロック画面に家族の言葉や好きな本の一行を置くのも、子どもには合います。

寝る前だけやめたいときはどうすればいいですか?

充電器をベッドから手の届かない場所に移すか、寝る時刻の30分前に電源を切ると決めておきます。目覚ましは別に用意する。それができない日のために、枕元には本か紙のメモを置いておきます。空いた手が触れるものがあると、スマホを探しに行かなくなります。眠れないつらさや気持ちの落ち込みが長く続くときは、ひとりで抱えず身近な人や専門家に話してください。

まとめ

スマホをやめたいのに開いてしまうのは意志が弱いからではなく、開く前に手が動く仕組みの中にいるからです。だから決意を強くするより、開いた瞬間に目に入るものを変えます。
半歩1は、人からの連絡以外の通知を減らすこと。半歩2は、ホーム画面の1枚目からSNSと動画をどけること。半歩3は、ロック画面に自分を落ち着かせる一行を置くこと。紙でも、壁紙でも、アプリでも、やることは同じです。7つの名言は、その一行の候補として使ってください。
きょうの半歩は、ひとつだけです。今夜、充電器に置く前に、ロック画面か付箋に一行を書く。「今日はもう終わっていい」。それが読めたら、今日の分はもう十分です。

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