
マザー・テレサはなぜお金を恐れたのか?富と執着の名言7選
「私が恐れるものはお金です」と語ったマザー・テレサの名言7選。所有するほどとらわれる、富める人ほど孤独など、お金と執着をめぐる言葉を日常のお金の悩みに落とし込んで解説します。
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「私が恐れているものは、ただ一つ。お金です」。マザー・テレサの名言のなかでも、この言葉には多くの人が驚きます。飢えや病、暴力ではなく、彼女がもっとも恐れたのはお金だった。清貧を貫いた修道女ならではの、鋭い洞察がそこにあります。
お金そのものが悪いのではありません。彼女が恐れたのは、お金への執着が人の心を少しずつ蝕んでいくことでした。持てば持つほど、失うのが怖くなる。豊かになるほど、大切なものが見えなくなる。コルカタの路上で、物質的な貧しさと心の貧しさの両方を見てきたからこそ言えた言葉です。
今日は「お金・富」をテーマに、マザー・テレサが遺した7つの言葉を選びました。お金との距離感に迷ったとき、静かに立ち返れる言葉たちです。
マザー・テレサとはどんな人物か
マザー・テレサ(1910〜1997)は、現在の北マケドニア・スコピエに生まれたカトリックの修道女です。本名はアグネス・ゴンジャ・ボヤジュ。18歳で修道女を志してインドへ渡り、1950年にコルカタで「神の愛の宣教者会」を設立しました。彼女自身は生涯を通じて、粗末な衣服と最小限の持ち物だけで暮らしました。世界中から寄付が集まっても、それは自分のためではなく、すべて貧しい人々のために使われました。お金や所有について語る彼女の言葉に説得力があるのは、それが理想論ではなく、実際に「持たない生き方」を貫いた人生から生まれているからです。
マザー・テレサの名言7選|お金・富
名言1【マザー・テレサ】私が恐れるものは、お金
私が恐れているものは、ただ一つ。
お金です。
お金への執着、金銭欲こそは、ユダをしてイエスを裏切らせる動機となったのです。(マザー・テレサ)
彼女が恐れたのは、お金そのものではなく、お金への執着でした。キリスト教では、イエスを裏切ったユダの動機が金銭欲だったと伝えられます。マザー・テレサは、最も身近な人さえ裏切らせてしまう執着の力を、誰よりも警戒していました。この視点は、信仰を持たない人にも通じます。お金は生きるために欠かせない道具ですが、それが目的になった瞬間、大切な判断が歪みはじめます。もっと稼ぐために家族との時間を削る、収入のために信頼を裏切る。そんな選択に、私たちも無縁ではありません。お金を稼ぐこと自体は悪くない。ただ、それが自分の何を犠牲にしているかには、ときどき立ち止まって目を向けたいものです。恐れるべきは金額ではなく、心の向きなのです。
名言2【マザー・テレサ】所有するほど、とらわれる
所有すればするほど、とらわれてしまうのです。より少なく所有すれば、より自由でいられます。
(マザー・テレサ)
たくさん持てば、心は満たされて自由になれる。私たちはそう信じて、モノや財産を増やそうとします。マザー・テレサは、それが逆だと言います。所有すればするほど、それを守ることに縛られ、失う不安に追われる。より少なく持つほうが、かえって心は自由でいられる、と。これは近年のミニマリズムにも通じる感覚です。高価なものを買っても、傷がつかないか気になって落ち着かない。持ち物が増えるほど、管理や維持に時間と神経を取られます。すべてを手放す必要はありません。ただ、本当に必要なものはそれほど多くないと気づくだけで、身軽になれます。今日、使っていないものを一つ手放してみる。その小さな身軽さが、意外なほど心を軽くしてくれます。
名言3【マザー・テレサ】富める人ほど、孤独なことがある
富める人のほうが貧しいと思うときがあります。富める人のほうが内心孤独であることが多いのです。
(マザー・テレサ)
たくさんの富を持つ人は、さぞ幸せだろう。私たちはつい、そう思い込んでしまいます。ところが、数えきれない人々と接してきたマザー・テレサの見方は違いました。富める人のほうがかえって貧しく、孤独であることが多い、と。物質的に満たされていても、心を通わせる相手がいなければ、人は深いところで飢えていきます。彼女はコルカタの路上だけでなく、豊かな国々でも講演し、そこにある孤独を見てきました。私たちの日常でも、成功して忙しくなるほど、人とゆっくり過ごす時間が減っていきます。お金は増えても、心を許せる関係が痩せていく。そんな逆転が、どこにでも起こり得ます。豊かさとは、口座の残高だけで測れるものではありません。今日、大切な人と交わす何気ない会話こそ、失ってはいけない本当の富なのだと思います。
名言4【マザー・テレサ】ほほえみを忘れた貧しさ
ほほえみ、ふれあいを忘れた人がいます。これはとても大きな貧困です。
(マザー・テレサ)
貧困と聞くと、お金がない状態を思い浮かべます。マザー・テレサは、もっと見えにくい貧困があると言います。ほほえみや、人とのふれあいを忘れてしまうこと。それこそが、とても大きな貧しさだ、と。どれだけ収入があっても、笑顔を交わす相手がいなければ、心は貧しいままです。日々に追われていると、私たちは表情を失いがちです。通勤電車で無表情になり、仕事では気を張り、家に帰っても疲れてほほえむ余裕がない。気づけば、一日中ほとんど笑っていなかった、という日もあります。けれど、ほほえみはお金がかからず、今この瞬間から取り戻せます。今日、家族や同僚に、意識してひとつだけ笑顔を向けてみる。それだけで、あなたの周りの貧しさが、少しずつ豊かさに変わっていきます。心の富は、支出ゼロで増やせるのです。
名言5【マザー・テレサ】お金より、話を聞いてほしい
貧しい人たちはね、お金を恵まれるよりも食べ物をあたえられるよりも、なによりもまず自分の気持ちを聞いてほしいと望んでいるのよ。
実際には何もいわないし、声も出ないけれどもね。(マザー・テレサ)
人を助けるとき、私たちはつい、お金やモノを渡せば十分だと考えます。マザー・テレサは、それだけでは足りないと言います。貧しい人が本当に望んでいるのは、施しよりも先に、自分の気持ちを聞いてもらうことだ、と。声に出さなくても、人は誰かに心を受け止めてほしいと願っています。これはお金の話にとどまりません。落ち込んでいる家族や友人に、私たちはつい解決策やお金を差し出しがちです。けれど本当に必要なのは、ただ黙って話を聞くことだったりします。財布を開く前に、耳を傾ける。何かを与えるより、まず相手の心に寄り添う。そのほうが、ずっと深く相手を支えられることがあります。聞くことは、最もお金のかからない、最も豊かな贈り物です。
名言6【マザー・テレサ】人生こそが富
人生は富、簡単に失わないように。
(マザー・テレサ)
私たちが「富」と呼ぶものの多くは、お金や財産です。マザー・テレサは、本当の富はあなたが今生きているこの人生そのものだと言い切ります。どれだけお金を積んでも買い戻せないもの。それが、命であり、時間であり、人生です。そして彼女は「簡単に失わないように」と付け加えます。お金稼ぎに追われて健康を損なう、目の前の利益のために信念を売る。そうやって、私たちは知らないうちに、いちばん大切な富をすり減らしていることがあります。あなたが持っている最大の資産は、通帳のなかではなく、今日という一日のなかにあります。その富を、目先の損得で軽々しく手放していないか。ときどき、自分の時間の使い方を見つめ直してみたいものです。
名言7【マザー・テレサ】心が痛むほどに、与える
与えてください。
あなたの心が痛むほどに。(マザー・テレサ)
与えるという行為は、余ったものを分けることだと思われがちです。マザー・テレサの言葉は、もっと踏み込んでいます。心が痛むほどに与えなさい、と。余りものではなく、自分にとって少し惜しいものを差し出したとき、そこに本当の愛が宿るという意味です。とはいえ、無理をして自分を犠牲にしなさいという話ではありません。彼女が伝えたいのは、与えることには痛みを伴う本気があるということです。たとえば、毎月の収入からほんの少しだけ寄付にまわしてみる。惜しいと感じる金額をあえて手放したとき、そこにはただ余りを配るのとは違う手応えが残ります。少しの惜しさを引き受けたぶんだけ、与える喜びは深くなります。お金を出すだけが与えることではありません。あなたの時間や労力もまた、心を込めて差し出せる大切な富になります。
まとめ
マザー・テレサがお金について語った言葉は、お金を否定するものではありませんでした。恐れるべきは金額ではなく、お金への執着が心を縛ること。所有するほどとらわれ、富める人ほど孤独になることもある。本当の富は、人生そのものと、人と交わすほほえみや対話のなかにある。彼女はそう教えてくれます。
お金を稼ぐことに引け目を感じる必要はありません。ただ、それと引き換えに何を守りたいのかを、ときどき確かめてほしいのです。本当の富は、口座の数字の外側にあります。今日、大切な誰かの話を5分だけ黙って聞いてみる。それだけで、あなたはもう、お金では買えない豊かさを手にしています。
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— ジョージ・エリオット











