
樹木希林の人生の名言7選「気持ちが沈んだら笑う」という生き方
樹木希林の名言7選を紹介。気持ちが沈んだら笑う、自分を使い切る。全身がんと向き合いながら笑い続けた人生・生き方にまつわる言葉が、読む人の心を軽くします。
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樹木希林の名言を読むたびに、何かが軽くなる感覚がある。重い言葉ではない。むしろ飄々として、でも芯が通っている。ユーモアの中に哲学があり、笑いの向こうに人生の覚悟がある。
気持ちが沈んでいるとき、誰かに笑ってもらいたいとき、自分の生き方に自信を失いかけているとき。そういうときにこそ、彼女の言葉はすっと入ってくる。全身がんを抱えながらも舞台に立ち続けた女性が、最後まで伝えようとしたこと。
この記事では、人生・生き方にまつわる樹木希林の名言を7つ紹介する。どうか肩の力を抜いて読んでほしい。
樹木希林とはどんな人物か
樹木希林(1943〜2018)は、東京生まれの俳優。本名は内田啓子。テレビドラマ「寺内貫太郎一家」や映画「わが母の記」「万引き家族」など数多くの名作に出演した。2013年に全身がんを公表した後も現役を続け、2018年9月に75歳で他界。ロックミュージシャンの内田裕也と長年別居婚を続けながら、独自のユーモアと哲学で死や老いを笑い飛ばすような生き方を貫いた。
樹木希林の名言7選|人生・生き方
名言1【樹木希林】気持ちが沈んだとき、自分で喜びを探す
喜びを見つけて、気持ちが沈んだら、笑う。
こういう生き方をしてきた。
みなさんも見つけて。(樹木希林)
樹木希林は、全身がんを公表してから亡くなるまでの5年間も現役として撮影現場に立ち続けた。その希林が「こういう生き方をしてきた」と言う言葉には、単なる励ましとは違う重みがある。「気持ちが沈んだら笑う」のではなく、まず「喜びを見つけて」いるところが大事だ。喜びを探す眼を持っている人は、沈んだときも笑える。その場所は豪華な体験でなくていい。朝の空の色でも、コーヒーの香りでも、誰かの笑い声でもいい。そして希林は「みなさんも見つけて」と付け加える。これは教訓ではない。同じ人間として、一緒に生きようというメッセージだ。どんな状況でも、喜びを探す習慣を持てるかどうかが、人生の景色を変えていく。今日一つ、自分だけの喜びを見つけることから始めてみてほしい。
名言2【樹木希林】顔だけでも笑ってみると、感情がついてくる
嫌な話になったとしても、顔だけは笑うようにしているのよ。
井戸のポンプでも、動かしていれば、そのうち水が出てくるでしょう。
同じように、面白くなくても、にっこり笑っていると、だんだんうれしい感情がわいてくる。(樹木希林)
心理学では「フェイシャル・フィードバック仮説」といって、表情が感情に影響を与えることが知られている。難しいことではなく、顔だけ笑っていると本当に気分が変わってくる。希林はそれを「井戸のポンプ」に例えた。ポンプを動かさなければ水は出ない。でも動かし続ければ、必ず水が出る。感情も同じで、うれしくなくても笑い続けていると、だんだん本当にうれしくなってくる。職場でつらい空気の会議があるとき、思い通りにいかない仕事が続く日。まず顔だけでも笑ってみる。その小さな選択が、感情の流れを変えるきっかけになるかもしれない。明日の朝、鏡の前で一度試してみてほしい。半世紀以上を第一線で生きた希林の言葉は、体験から来ている分だけ説得力が違う。
名言3【樹木希林】誰もいなくても、笑って自分の頭を撫でる
誰もいなくても、笑うの。
笑うの。
笑うの。
そしてちょっと、自分の頭を撫ぜるの。
それからねぇ、嬉しいことをするの。(樹木希林)
「笑うの。笑うの。笑うの。」という三回の繰り返しが、なんとも希林らしい。励ますためではなく、ひたすらにそうするしかないという感じがある。一人のとき、誰も見ていないとき、それでも笑って、自分の頭を撫でる。これは誰でも今日から試せる、自分への小さな儀式だ。一人で部屋に帰ってきたとき、うまくいかない一日の終わりに、笑いながら自分の頭を撫でてみる。誰もいなくていい。自分を責める代わりに、自分をいたわる。そして「嬉しいことをする」という締め方が優しい。希林がさらりと言うその手順が、実は深い自己ケアのメソッドだと気づくのは、何度か試してみた後かもしれない。誰かに認めてもらえない日こそ、自分で自分を認める。その積み重ねが、折れにくい心をつくっていく。
名言4【樹木希林】「嫌な人」が交じることで生まれる、思いがけない面白さ
映画ってね、「嫌だな、あの人」と皆が思うような、ずうずうしい演技をする人が交じることで、思いがけない面白さが出ることがあるのよ。
(樹木希林)
演技論として語られた言葉だが、これは人生そのものへの洞察でもある。希林は是枝裕和監督などと組み、カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作「万引き家族」にも出演した。彼女は整ったものより、どこかがずれているものの中に本物の面白さが宿ると知っていた。職場でも、家族でも、「この人さえいなければ」と思う存在が一人はいるものだ。でも案外、その人が場の空気をかき回すことで、思いもしなかった展開が生まれることがある。あの人のせいで話が思わぬ方向へ転んで、むしろよい結果になった。そういう経験を振り返れば、一つくらい思い当たるかもしれない。苦手な人を排除しようとする前に、その人が場にもたらしているものを見てみると、見え方が変わるかもしれない。摩擦のある関係の方が、人を深く育てることもある。
名言5【樹木希林】「やります」と構えた瞬間、伝わらなくなる
「今からギャグをやりますよ」という雰囲気を出すと、見る方は笑えない。
(樹木希林)
「今から感動させます」という顔をした演技に、人は感動しない。「今から面白いことを言います」という空気を出した瞬間、笑いは死ぬ。希林はそのことを60年近いキャリアの中で体で覚えてきた。これは演技だけの話ではない。仕事でのプレゼンも、人との会話も、子育ても、「うまくやろう」と構えた瞬間にぎこちなくなる経験は誰にでもあるはずだ。伝わるものは、技術よりも自然さから生まれる。準備することは大切だが、準備していることを見せないこと。力みを手放したときに、はじめて本当のものが相手に届く。次に大事な場面で「うまくやろう」と力んでいる自分に気づいたら、一度だけ深呼吸して、その力みを手放してみてほしい。そこから本当のコミュニケーションが始まる。
名言6【樹木希林】十分生きて、自分を使い切ることの意味
十分生きて自分を使い切ったと思えることが、人間冥利に尽きるってことなんじゃないでしょうか。
(樹木希林)
希林は2013年に全身がんを公表した後も、仕事をやめなかった。その姿は、人生の残り時間をどう使うかという問いへの、言葉以上の答えだ。しかし「自分を使い切る」という感覚は、極限の状況にいる人だけのものではない。毎日を丁寧に生きて、持っているものを惜しまず出し続けて、その積み重ねの果てに「もう十分やった」と思える瞬間が来るかどうかだ。仕事も、子育ても、誰かへの愛情も、使い惜しみしたままでは「使い切った」とは言えない。何かを残そうとするより、今日一日を惜しみなく生きること。人生の終わりに「もうこれで十分」と思えるかどうかは、そういう日々の小さな選択の積み重ねで決まる。希林の生き方は、その問いを私たちに静かに問い返してくる。
名言7【樹木希林】謝ることはお金がかからない。だからケチな私にぴったり
死に向けて行う作業は、おわびですね。
謝るのはお金がかからないから、ケチな私にピッタリなのよ。
謝っちゃったら、すっきりするしね。(樹木希林)
死を前にして「おわびをする」という覚悟を、こんなにユーモラスに語れる人がどれだけいるだろう。希林は晩年、自分が「ケチ」だからお金のかかる謝罪より言葉で謝る方が向いていると笑いながら言った。でもその奥には、プライドを手放してでも関係を清算しておくという強い意志がある。謝ることは思いのほか難しい。「自分が間違っていたかもしれない」という余白を相手に渡すことだからだ。でも希林は「謝っちゃったら、すっきりするしね」と言う。謝ることで解放されるのは、相手だけでなく自分自身でもある。人生の最後に残る作業が「おわび」だとするなら、今日誰かに伝えそびれていることはないだろうか。それを先送りにしない選択が、軽やかな生き方につながる。
まとめ
この記事で紹介した樹木希林の名言には、重さがない。死を扱っても、老いを語っても、どこかに笑いとユーモアが宿っている。それは彼女が「軽く生きよう」としていたのではなく、人生の重さと向き合った末に、笑うことを選んできたからだろう。
喜びを見つけて笑う。誰もいなくても自分の頭を撫でる。十分生きて自分を使い切る。死に向けておわびをする。そのどれもが、明日から試せることだ。完璧に生きなくていい。自分の持っているものを惜しまずに使いながら、今日という日を丁寧に生きていく。それだけで十分だと、希林の言葉は教えてくれる。
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6月18日(水)
人生に遅すぎることはない。今日、新しい何かを始めることができる。
— ジョージ・エリオット











