受験に効く短い名言11選|「一生勉強一生青春」ほか机の前に貼りたい一言

受験生だけでなく親や社会人にも届く短い名言を11個厳選。相田みつを・野口英世・吉田松陰・メッシ・亀仙人まで、気力が出ない日・伸び悩み・本番前夜・支える人の4場面別に、出典と勉強への落とし込みを添えて紹介します。
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受験の名言を探しているとき、心はきっと少し疲れている。長い文章は、いまの頭には入ってこない。だからこの記事では、ひと息で読める短い名言だけを11個選び、「気力が出ない日」「伸び悩んだとき」「本番前の夜」「支える人と大人の受験」という4つの場面に分けて並べた。受験生本人にも、見守る家族にも、資格や昇進の試験へ向かう社会人にも届く言葉を集めている。
どれも、机の前やノートの表紙に貼れる長さだ。上から順に読まなくていい。いまの気分に近い見出しから拾い読みして、ひとつ引っかかる言葉があれば、それで十分だと思う。
言葉は勉強の代わりにはならない。けれど、机に戻る最初の一歩を軽くすることはできる。そのための11の一言だ。

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机に向かう気力が出ない日に

やらなければいけないのに、椅子に座れない。参考書を開くまでの時間が、一日でいちばん長い。そんな日に、勉強との距離を少し縮めてくれる3つの言葉から始めたい。

名言1【相田みつを】勉強は青春を削るものではなく青春そのもの

一生勉強
一生青春

(相田みつを)

出典:相田みつをの書作品
相田みつをは栃木県足利市に生まれ、独特の筆づかいで自分の言葉を書き続けた書家で詩人だ。「一生勉強 一生青春」はその代表的な書のひとつで、没後も相田みつを美術館の企画展のタイトルになるほど、長く親しまれている。広く知られるまでに時間のかかった人が書いた言葉だと思うと、味が変わる。受験勉強をしていると、勉強は青春を削って払う代金のように感じる日がある。友達の投稿を見て、自分だけ置いていかれる気がする夜もある。けれど相田は、勉強と青春を対立させない。学んでいる時間そのものが青春だと言い切る。参考書を開くまでの重たい数分も、含めて青春だ。椅子に座れない日は、参考書を開く前にこの一言を一度だけ声に出して読んでみる。「やらなければ」ではなく「いまが青春らしい」と、少し他人事のように言えたら、力が抜けたぶんだけ手は動きやすくなる。

名言2【野口英世】才能の正体は勉強した回数

誰よりも三倍、四倍、五倍勉強する者、それが天才だ。

(野口英世)

出典:広く流通する語録(一次資料は未確認)
野口英世は、1歳半のときに囲炉裏に落ちて左手に大やけどを負い、指が開かないまま少年期を過ごした。手術で手が動くようになった体験が医学へ向かうきっかけになり、上京後、20歳で医術開業試験に合格している。学歴や環境に恵まれていたとは言いがたい人が、細菌学者として世界に名を残した。「三倍、四倍、五倍」という言葉は、そういう人生の実感として受け取りたい。ただ、この一言を「もっとやれ」と読むと苦しくなる。むしろこれは、才能という言葉の重みを下げてくれる言葉だと思う。生まれつきの何かではなく、繰り返した回数が天才を作るのなら、今日の一回も確実にその一部だ。才能がないと感じる夜は、隣の誰かではなく、昨日の自分を比べる相手にしてみる。昨日より一問多く解けていたなら、野口の言う天才への道筋は、もう始まっている。

名言3【フィンセント・ファン・ゴッホ】できない問題から手をつける理由

私はいつも、まだ自分ができないことをする。そのやり方を学ぶために。

(フィンセント・ファン・ゴッホ)

出典:アントン・ファン・ラッパルトへの手紙(1885年8月頃)
ゴッホが本格的に絵を描き始めたのは27歳のとき。37歳で亡くなるまでの約10年間が、画家としての全キャリアだった。独学に近い出発で、デッサンの基礎を一から練習し、手紙で仲間や弟と議論を重ねながら腕を磨いた。この言葉は、画家仲間のアントン・ファン・ラッパルトに宛てた1885年8月頃の手紙にある。できないことをするのは、できるようになるため。順番が逆ではないところがいい。受験勉強で、できる問題ばかり解いて安心したくなるのは自然なことだ。不安なときほど、手応えが欲しい。得意科目を解いているときの心地よさは、その日の自分を支えてくれる。けれど点数が動くのは、できない問題に手をつけた日だ。間違えた問題に印をつけて、翌日その印だけをもう一度解く。「できない」は、まだ学んでいないというだけの状態で、恥ではない。ゴッホの一言は、苦手の正面に座り直す勇気を少し貸してくれる。

伸び悩みや模試の結果に落ち込んだとき

勉強しているのに点が伸びない。模試の判定に、心ごと折れそうになる。この時期にほしいのは叱咤ではなく、「いまのやり方のどこを少し変えるか」を一緒に見てくれる言葉だ。

名言4【孔子】覚えるだけでも考えるだけでも伸びない

学びて思わざれば則ち罔し。思いて学ばざれば則ち殆し。

(孔子)

出典:『論語』為政篇
約2500年前の中国で、孔子が弟子たちと交わした問答は『論語』としてまとめられ、今に残っている。この一節は、学ぶことと考えることが、一方だけでは働かないと言う。「罔し」は、知識はあっても暗くて見通せない状態。「殆し」は、知識の裏づけがなくて危ない状態。覚えてばかりで伸び悩むときと、考えてばかりで手が止まるときの両方に効く診断だ。模試で点が伸びないとき、原因はたいてい「知らなかった」か「知っていたのに使えなかった」かのどちらかに分かれる。解き直しのとき、間違えた問題の横に「知」か「使」の一文字だけ書いてみる。知が多ければ覚える時間を、使が多ければ考えて解き直す時間を足す。2500年前の診断は、今日の解き直しノートにもそのまま使える。伸び悩みを才能の限界と決める前に、配分のずれをひとつ疑ってみたい。

名言5【吉田松陰】やったりやめたりを繰り返さない

学問の大禁忌は作輟なり。

(吉田松陰)

出典:『講孟余話』
吉田松陰は江戸末期の長州に生まれ、29歳で刑死するまでの短い生涯で、松下村塾に集まった若者たちを教えた。この言葉のある『講孟余話』は、牢に入れられていた時期に、囚人仲間へ『孟子』を講じた記録がもとになっている。学ぶ場所を選べない状況でも、学ぶことをやめなかった人の言葉だ。もとは師の佐久間象山から受け継いだ戒めだという。「作輟」は、はじめることと、やめること。学問でいちばん避けたいのは、やったりやめたりを繰り返すことだと言う。伸び悩む時期にいちばん起こりやすいのが、まさにこれだ。点が動かないから一週間離れ、焦ってまた詰め込み、また離れる。すると勘が戻るまでの時間を、毎回払うことになる。松陰の言葉は、量を増やせとは言っていない。途切れさせるな、と言っている。模試の結果が悪かった週は、分量を半分にしていい。それでも線だけは切らない。細くても続いている線は、あとから太くできる。

名言6【リオネル・メッシ】負けた日から次が始まる

負けたとき、立ち上がり、間違いを犯し、そこから学ぶ。そうしてよりよい選手になる。

(リオネル・メッシ)

メッシは幼いころ成長ホルモンの分泌が少なく、同年代より体が小さかった。13歳でアルゼンチンからバルセロナへ渡り、治療と練習を続けた。大人になってからも、ワールドカップでは2014年に決勝で敗れ、優勝は35歳で迎えた2022年まで待つことになる。世界最高の選手と呼ばれる人の歩みにも、負けた日のほうが多く刻まれている。この言葉が良いのは、「負けない」と言わないところだ。負ける、立ち上がる、間違える、学ぶ。この4つの動作が一つの流れとして置かれていて、間違えることまで織り込まれている。模試のE判定は、この流れの最初の一コマにすぎない。判定を見た夜は、落ち込んでいい。翌朝、間違えた大問をひとつだけ選んで、何が足りなかったかを3行で書く。それが「そこから学ぶ」の中身だ。立ち上がるのに、気合いは要らない。手順があればいい。

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本番が近づいて不安な夜に

試験日が近づくほど、不安は具体的になる。ここでは、前日や当日の朝に読んでも心がざわつかない、静かな3つの言葉を選んだ。

名言7【渋沢栄一】結果は天に任せて勉強の手は止めない

天命に安んじ、徐ろに来るべき運命を待ちつ〻撓まず屈せず勉強するが可い

(渋沢栄一)

出典:『論語と算盤』処世と信条「大丈夫の試金石」
渋沢栄一は、約500の企業の設立に関わり、講演や談話をまとめた『論語と算盤』を1916年に刊行した。農家に生まれ、幕臣としてフランスに渡り、明治政府に入り、民間へ転じた人生は、思いどおりに運んだことのほうが少ない。この一節は「大丈夫の試金石」という章にある。大丈夫とは、ここでは立派な人物という意味で、自分ではどうにもできない逆境にどう向き合うかを語った箇所だ。読み方は難しいが、言っていることは明快で、結果は天に任せ、慌てず待ちながら、その待つ間もくじけず曲がらず勉強を続けるのがよい、ということ。本番が近づくと、勉強の手が止まって合否の想像ばかりが膨らむ。そのとき、できることとできないことを分けてくれるのがこの言葉だ。合否は待つしかない。勉強は今日もできる。前日の夜も、いつもどおりの一問を解いてから眠る。待つ時間を勉強で埋める、という順番がこの言葉の芯だ。

名言8【ソクラテス】勇気は生まれつきではなく鍛えられる

生まれ持った資質は、学びと実践によっていつでも勇気へと鍛え上げることができる。

(ソクラテス)

出典:クセノフォン『ソクラテスの思い出』第3巻9章
ソクラテスは自分では一冊も本を書かず、その言葉は弟子のプラトンやクセノフォンの記録で今に残る。この一節は、クセノフォンが師の問答を書き留めた『ソクラテスの思い出』にある。勇気は生まれつき決まっているのか、という問いに対して、ソクラテスは学びと実践で鍛えられる側だと答える。人によって生まれ持った差はあっても、鍛えられる余地は誰にもある、という見方だ。試験本番の緊張を「自分はメンタルが弱いから」と性格の問題にしてしまうと、打つ手がなくなる。けれど勇気が鍛えられるものなら、本番の落ち着きも練習できる。模試を本番と同じ時間配分で解く、当日と同じ時刻に起きて過去問を開く。それは学力の確認であると同時に、勇気の練習でもある。本番の朝、心臓が速くなったら、「これまで何回、この練習をしてきたか」を数えてみる。回数は、性格より確かな根拠になる。

名言9【亀仙人】よく休むことまでが修行に入っている

よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べてよく休む。これが亀仙流の修行じゃ

(亀仙人/ドラゴンボール)

出典:『ドラゴンボール』第3巻(鳥山明/集英社)
天下一武道会を目指す悟空とクリリンが、亀仙人の弟子になった直後の場面。武術の秘伝を期待する二人に、亀仙人が告げる修行の方針がこの言葉だ。実際に始まったのは、早朝の牛乳配達、素手で畑を耕す作業、工事現場の手伝い、机に向かっての勉強、昼寝、そして夜はしっかり眠るという毎日で、拳も蹴りも出てこない。しかも背中には重い亀の甲羅を背負わされている。戸惑いながらもやり通した二人は、8か月後の天下一武道会で、見違えるほど強くなって戻ってくる。亀仙人の修行は、動く・学ぶ・遊ぶ・食べる・休むを等しく並べていて、休むことまで正式な一項目に数えているところが芯だ。どれか一つを削って強くなった人物は、この修行の中にはいない。眠ることや遊ぶことを後ろめたく思わせない師匠の言葉として、この一言は原作の中でも静かに光っている。試験前日に参考書を閉じて眠る決断も、亀仙流でいえば最後の仕上げに数えてよい。

支える人と大人の受験に

受験は本人だけのものではない。隣で見守る家族、そして仕事の合間に資格や昇進の試験へ向かう社会人へ、2つの言葉を置いておく。

名言10【ピーター・ドラッカー】教える側がいちばん伸びる

人に教えることほど、勉強になることはない。

(ピーター・ドラッカー)

出典:『現代の経営』(ダイヤモンド社)
ドラッカーは経営の分野で多くの著作を残し、90歳を超えても大学で教え続けた。この言葉は『現代の経営』にあり、同じ箇所で彼は、人の成長を助けようとする者ほど自分が成長する、とも書いている。教えることと、支えることは、同じ行為の両面だという見方だ。受験生なら、覚えたことを友人や家族に説明してみる。説明が途中で止まった箇所が、そのまま自分の弱点の地図になる。支える側なら、「教えてもらう人」になってみる。親が子に世界史を教わる、同僚に法令の条文を説明してもらう。教える側がいちばん勉強になるのだから、教わる役を引き受けることは、相手の学びを手伝う最も静かな方法だ。「勉強しなさい」と言う代わりに、「それ、どういうこと?」と聞く。一週間だけ試してみてほしい。食卓で5分、今日覚えたことを一つ聞く。それだけで、家が小さな教室になる。

名言11【池上彰】勉強は何歳からでも始められる

勉強というのは、何歳になっても、いつからでも、どこででもできます

(池上彰)

出典:ダイヤモンド・オンライン(インタビュー記事)
池上彰はNHKの記者として約30年働き、「週刊こどもニュース」で解説を担当したあと、54歳でフリーになった。その後、大学で教え、本を書きながら、経済や宗教など知らない分野を学び直し続けている。この言葉は、社会人の学び直しについて語った記事の一節だ。資格試験や昇進試験を前にすると、「この年齢で今から」という声が頭の中で先に立つ。学生時代のように時間はないし、記憶力も落ちた気がする。けれど池上の言葉は、年齢も時間も場所も条件にしない。できる、とだけ言う。通勤電車の15分、昼休みの10分、寝る前の20分。全部取れる日は少ない。どれか1つ取れた日は、それで十分だ。大人の受験の強みは、なぜ学ぶのかを自分で選んでいることにある。自分で選んだ勉強は、続ける理由を自分で持てる。何歳からでも、いまからでも。参考書を開くたびに、この一言を思い出したい。

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まとめ

受験に効く短い名言を11個届けてきた。全部を覚える必要はない。ひとつでも心に残った言葉があれば、それがいまのあなたに必要な一言だ。短い言葉の良さは、疲れた頭にもすっと入り、試験会場の廊下でもふと戻ってきてくれるところにある。
ここで紹介したのは先人の言葉だが、当サイトで書き下ろした受験生の心に刺さる「努力したくなる」オリジナルの言葉7選もある。誰かの名言より、自分のいまに近い言葉がほしい夜には、そちらも開いてみてほしい。試験までの日々と、終わったあとの日々。どちらも、あなたの一生勉強の一部だ。

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6月18日(水)
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人生に遅すぎることはない。今日、新しい何かを始めることができる。
— ジョージ・エリオット
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