自己受容ができるようになる名言20選

自己受容ができるようになる名言を20選紹介。ルシル・ボール、ゲーテ、ブッダ、瀬戸内寂聴ら古今東西の言葉から、「今の自分を受け入れる」ヒントを見つける。各名言の背景エピソード・日常への応用付き。
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「また同じことで自分を責めてしまった」「あの人と比べてどうして自分はこうなんだろう」。そんな言葉が頭の中を巡るとき、あなたは知らずしらずのうちに、自分を最大の敵にしているかもしれない。この記事では、自己受容ができるようになる名言を20選、古今東西の偉人・作家・哲学者の言葉とともに紹介する。
「自己受容」とは、自分の長所も短所も、成功も失敗も、ありのままに受け入れること。それは「諦める」ことでも「向上心を捨てる」ことでもない。今の自分を出発点として認めることで初めて、次の一歩が見えてくる。そのシンプルな真実を、20の言葉が教えてくれる。
まずは、名言を声に出して読んでみてほしい。「これは自分のことだ」と感じる言葉に、きっと出会えるはずだ。

自己受容ができるようになる名言20選

名言1【ルシル・ボール】まず自分を愛することが、すべての出発点

まずは自分を愛しなさい。そうすれば他はすべて後からついてくる。自分を愛さなくては、何も成し遂げられない

(ルシル・ボール)

ルシル・ボール(1911〜1989)は、アメリカのテレビ史上最も成功した女性コメディアンの一人。幼少期に父を亡くし、演劇学校では「演技の才能がない」と告げられながらも、50代でブロードウェイに進出した。彼女が「まず自分を愛しなさい」と言えるのは、長い自己受容の道のりを自ら歩んだからだ。

自己愛がない状態で何かを成し遂げようとすると、行動のエネルギーはすべて「不安」から来る。不安から行動すると、たとえ結果が出ても「もっとやらなければ」と止まれない。仕事で評価されなかったとき、誰かと比べて落ち込んだとき。そんな瞬間に、この言葉は刺さる。

「自分を愛する」とは、欠点を無視することではなく、欠点も含めた自分を出発点として受け入れることだ。その土台があって初めて、人は本当の意味で「何かを成し遂げる」力を育てられる。

名言2【ドクター・スース】あなたよりあなたらしい人は、この世にいない

今日という日、君は君だった。これは真実よりも確かなこと。君よりも君らしい人なんて、この世には存在しないんだよ。

(ドクター・スース)

ドクター・スース(本名:テオドア・スース・ガイゼル、1904〜1991)は、27社の出版社に断られ続けた後に初めて本を出した絵本作家だ。代表作「Oh, the Places You’ll Go!」は、卒業式の贈り物として今もアメリカで定番となっている。長い拒絶の歴史を乗り越えられたのは、「自分は自分だ」という揺るぎない軸があったからだろう。

SNSを開けば誰かの成功や美しさが流れ込んでくる。「あなたよりもあなたらしい人はいない」。これは励ましの言葉ではなく、事実だ。あなたの失敗の仕方も、笑い方も、悩み方も、誰かのコピーではない。

他者の人生と自分の人生を比較することは、リンゴとみかんを比べるようなものだ。あなたのペースで、あなたの色で積み上げたものだけが、本物のあなたの人生になる。今日「君は君だった」という事実を、静かに認めてほしい。

名言3【五木寛之】自己肯定から始まる、力強い人生の基盤

私たちは、まず自己を肯定するところから出発したほうがいいようです。自己を肯定し、自己を認めてやり、自己をはげまし、よろこばせること。それが必要ではないか

(五木寛之)

五木寛之(1932〜)は、戦後の混乱期を生き抜いた作家。彼の作品の底流には「弱さを持つ人間への深い共感」があり、自己肯定感に関する著作も多い。「まず自己を肯定するところから出発する」という言葉は、長年の人間観察から生まれた知恵だ。

日本的な謙虚さの文化では「自分を肯定する」ことを「傲慢」と感じてしまう人が多い。しかし五木が言うのは、欠点を棚に上げることではない。「自分はここにいていい」という存在の承認から始めることだ。

自己基盤が不安定な状態では、日常のあらゆる場面でエネルギーが消耗される。誰かの一言に過剰に反応する、評価を恐れて意見を引っ込める。そのエネルギーを、本当に大切なことに使うために。まず自分を肯定することが、力強く生きるための最初の一歩になる。

名言4【ヘミングウェイ】「今ないもの」より「今あるもの」に目を向ける

今はないものについて考えるときではない。今あるもので、何ができるかを考えるときである。

(ヘミングウェイ)

アーネスト・ヘミングウェイ(1899〜1961)は「老人と海」でノーベル文学賞を受賞したアメリカの小説家。2度の世界大戦を取材し、自身も事故・病と格闘しながら創作を続けた。実体験から生まれた言葉には、観念より先に現実がある。

この言葉が輝くのは、「あれがあれば」「もう少し時間があれば」と思い始めたときだ。完璧な状況を待ち続けると、行動はどこまでも先送りになる。仕事でも自己成長でも、「今の自分に足りないもの」より「今の自分にあるもの」に目を向けることで、次の一歩が見えてくる。

自己受容とも深くつながる言葉だ。「今の自分では足りない」という思考は行動を止める。「今の自分でできることをやる」という思考は行動を生む。制約の中でこそ、人は本当の知恵と力を発揮できる。

名言5【パーカー・パーマー】自分をケアすることは、他者への贈り物でもある

自分をケアすることは、わがままなどではない。自分自身という、私が唯一生まれもった、他者の役に立つための授かりものを適切に管理しているにすぎない

(パーカー・パーマー)

パーカー・パーマー(1939〜)はアメリカの教育哲学者・社会活動家。深刻なうつ病を経験した後、自己ケアと他者への奉仕の関係を深く探求してきた。「空になった器からは、何も注げない」という真実を、彼は自分の体で学んだ人物だ。

「自分を後回しにすることが美徳」という文化的な圧力の中で、この言葉は特に刺さる。パーマーが伝えるのは、自分をケアすることは「授かりものを適切に管理する行為」だということ。才能も、体力も、感受性も、使い続ければ消耗する。

仕事で「もう少しだけ」と自分を追い込む前に、この言葉を思い出してほしい。自己犠牲は美談に聞こえるが、持続しない。長期的に多くの人を支えるためにこそ、自分を大切にすることが必要だ。自己ケアは、周囲への最高の贈り物でもある。

名言6【ジェームズ・ミッチェナー】本当の自分を見つける旅が、人生の本質

人生とは、真の自分を見つける旅路である。それに失敗したなら、ほかに何を見つけても意味はない。

(ジェームズ・ミッチェナー)

ジェームズ・ミッチェナー(1907〜1997)はアメリカの小説家。孤児として育ち、40代で初の小説を出版。「南太平洋物語」でピューリッツァー賞を受賞し、90歳まで執筆を続けた。長い人生を「本当の自分を見つける旅」として歩んだ人物だからこそ、この言葉には重みがある。

「本当の自分を見つける」とは、どこかに隠された「正解の自分」を掘り当てることではない。外部の期待や評価に合わせて自分を変形させ続けることへの警告だ。社会的な成功、他者の承認、見た目の幸せを追い求めても、そこに「本当の自分」がなければ、満足感は砂の上の城のように崩れる。

自分の価値観・好き嫌い・痛みの場所を正直に見つめること。それが自己受容の旅の地図になる。ほかに何を見つけても、それなしには意味がない。ミッチェナーはそう言い切る。

名言7【タデウス・ゴラス】どんな状態の自分も、丸ごと愛する

たとえあなたが何をしていようともそれをしている自分を丸ごと愛してあげなさい。

(タデウス・ゴラス)

タデウス・ゴラス(1924〜1997)はアメリカの神秘主義的作家。代表作「The Lazy Man’s Guide to Enlightenment」は1970年代に大きな影響を与えた。彼の哲学の核心は「あるがままの自分を受け入れることが、すべての変化の出発点」という逆説にある。

この言葉が特に響くのは、「こんなことをしている自分はダメだ」と自己否定する瞬間だ。仕事でミスをした自分、怒ってしまった自分、また先延ばしした自分。そんな瞬間こそ、「それをしている自分を丸ごと」愛することが問われる。

自己嫌悪は変化のエネルギーにはならない。「ダメな自分」というレッテルを貼り続けることで、「どうせ私は変われない」という信念を強化してしまう。「この状態の自分も、私だ」と受け入れることが、次の一歩への唯一の出発点だ。自分を丸ごと愛するとは、欠点を無視することではなく、欠点も含めた自分を仲間として扱うことだ。

名言8【アンドリュー・マシューズ】自分を甘やかすことへの罪悪感を手放す

健全な自己愛とは、休暇をとったり、朝寝をしたり、新しい靴を買ったり、ときどき自分を甘やかしたりすることについて、自分や他人に言い訳したい気持ちに駆られないことだ。人生を豊かで美しいものにする行動を、気兼ねなくとれることだ

(アンドリュー・マシューズ)

アンドリュー・マシューズ(1957〜)はオーストラリアの講演家・作家。代表作「Being Happy」は世界70カ国以上で翻訳され、自己受容・幸福の哲学をシンプルに伝えてきた人物だ。

「自己愛」は日本では「自己中心的」と混同されがちだ。しかしマシューズが描く「健全な自己愛」は、ごく日常的な行為に宿っている。疲れていると認める。好きな食べ物を選ぶ。たまには何もしない時間を作る。これらに罪悪感を持たないこと。それだけで十分だ。

「自分を甘やかすことへの言い訳をしたい気持ちに駆られない」という表現が秀逸だ。そもそも言い訳が必要ない状態が、健全な自己愛のある状態だということだ。完璧な生産性を求め続ける前に、自分をひとりの「ケアが必要な存在」として見てほしい。自分を大切にすることは、理由が必要な特別なことではなく、普通の状態なのだ。

名言9【ヘレン・ケラー】欠点を認めるが、欠点に振り回されない

自分の欠点を直視し認めること。ただし欠点に振り回されてはいけません

(ヘレン・ケラー)

ヘレン・ケラー(1880〜1968)は生後19ヶ月で視力と聴力を失いながら、サリバン先生との出会いを経て世界的な教育家・社会活動家となった。「楽観主義」の著者でもある彼女は、自分の「欠点」とも言える障害を直視しながら、それに飲み込まれることなく生きた実践者だ。

「欠点を認める」と「欠点に振り回される」は、まったく異なる。認めることは現実を見る行為だが、振り回されることは欠点を自分の全体像にしてしまうことだ。「私は時間の管理が苦手だ」と認めることと、「私はだらしない人間だ」と定義することは全然違う。

仕事で同じミスを繰り返したとき、自分の弱点を直視することは必要だ。しかしそれを「だからダメ」ではなく「だから次はここを工夫する」につなげること。欠点は、自己否定の材料ではなく、改善の地図だ。ヘレン・ケラーが生涯を通じて体現したのは、この視点だった。

名言10【リチャード・カールソン】内なる批評家の声は「単なる癖」にすぎない

最大の批評家であるあなた自身を黙らせることだ。自分自身の限界を口にするのは単なる癖でもっと肯定的な考え方に変えられると知る必要がある。

(リチャード・カールソン)

リチャード・カールソン(1961〜2006)は「小さいことにくよくよするな」の著者で、心理療法士として過剰な自己批判が人の可能性をいかに狭めるかを研究した。彼自身も完璧主義と長年向き合い続けた人物だった。

「あなた自身が最大の批評家」とは、内なる声が最も厳しく、最も頻繁に自分を責め立てるという事実だ。プレゼンの後「あそこが悪かった」と夜中まで繰り返す声。メールを送った後「あの書き方はまずかった」と後悔する声。その声は本当に正確な評価をしているだろうか。

カールソンが示すのは、この内なる批評家の声は「単なる癖」だということ。自分の限界を口にする癖は、別の思考パターンに変えられる。「またやってしまった」を「今回うまくいかなかっただけ、次は工夫しよう」に変える練習が、自己受容の筋トレになる。癖は、気づいた瞬間から変えられる。

名言11【ジェリー・ミンチントン】あるがままの自分が、成長の出発点

完璧である必要はない。あるがままの自分を受け入れればいいのだ

(ジェリー・ミンチントン)

ジェリー・ミンチントンは「自己評価の心理学(原題:Maximum Self-Esteem)」の著者で、カウンセリングを通じて完璧主義と自己肯定感の関係を長年研究してきた。この言葉はシンプルに見えて、完璧主義に苦しむ人への深い処方箋になっている。

完璧主義の背景には、「完璧でない自分は認められない」という信念が隠れていることが多い。仕事のアウトプット、家事の水準、人間関係のあり方など、あらゆる場面で「もっとうまくできたはず」と自分を責める繰り返しの中で、人は疲弊していく。

「あるがままの自分を受け入れる」とは、向上心を捨てることではない。今の自分を出発点として認めることで、初めて次の成長への道が開ける。自己否定の上に積み上げた努力は不安定だが、自己受容の上に積み上げた努力は根を張って育つ。完璧を目指す前に、まず今の自分を認めること。

名言12【タデウス・ゴラス】変えるのは状況ではなく、見方

自分の内なるものも外なるものも、見ているものを変える必要はない。ただ見方を変えればいいのだ。

(タデウス・ゴラス)

タデウス・ゴラスは「変化はまず内側の見方から始まる」という哲学を生涯通じて伝え続けた。この言葉は、認知行動療法の考え方とも深く共鳴する。「出来事そのものより、出来事への解釈が感情を決める」という視点だ。

「見方を変える」とは、現実から目を背けることではない。同じ出来事を、別の角度から眺め直すことだ。締め切りに間に合わなかった事実は変わらない。しかし「また私はダメだった」と見るか、「今回は想定より時間がかかった。何が原因だったか」と見るかでは、次の行動がまったく変わってくる。

自分の欠点も、環境の不満も、外側から見ると固定されているように感じる。しかし「見方」は常に選択できる。自分を責める視点から、自分を観察する視点へ。その小さなシフトが、自己受容への扉を開く。

名言13【メーガン・マークル】親友に接するように、自分にも接する

自分たちにもっと優しくなるべきです。親友に寄り添うように、自分にも接してください。みんながそうできたとき、どんな世界になるのでしょう?

(メーガン・マークル)

メーガン・マークル(1981〜)はアメリカ人俳優からイギリス王室に嫁ぎ、世界中の注目と批判の的になった。2021年のオプラ・ウィンフリーとのインタビューでは、王室内での孤独や精神的な苦しみを語り、自己ケアの重要性を訴えた。最も厳しい目線を自分に向け続けた経験から生まれた言葉だ。

「親友に寄り添うように、自分にも接してください」。この部分が、言葉のエッセンスだ。友人が失敗したとき、私たちは「大丈夫、次頑張ればいい」と言える。しかし自分が失敗したとき、同じ優しさを向けられる人は少ない。なぜ自分には、友人より厳しい基準を課してしまうのか。

今日、自分に対して「親友なら何と言うか」を問いかけてみてほしい。厳しい上司ではなく、あなたのことを本当に思ってくれる友人の言葉で、自分に接してみること。その一歩が、自己受容の実践だ。

名言14【瀬戸内寂聴】どんなどん底も、永遠には続かない

いいことも、悪いことも変わる。どんな辛い目にあって、どん底だと思っても、それは続かない。だから、心配することはないの。

(瀬戸内寂聴)

瀬戸内寂聴(1922〜2021)は波乱の人生を経て50代で出家した作家・尼僧。夫との別れ、恋愛、子どもの喪失など様々な苦しみを経てたどり着いたのは「無常」という真実だった。99歳まで生き、東日本大震災の被災地でも法話を続けた彼女の言葉は、人生の酸いも甘いも知った深さを持つ。

「どんな辛い目にあっても、それは続かない」という言葉に、多くの人が救われてきた。苦しい状況の中にいると「このままずっとこうだ」と思いがちだ。しかし実際には、何も永遠には続かない。嬉しいことも悲しいことも、すべては流れていく。

それは諦めの言葉ではなく、根拠のある希望だ。過去に「あのとき最悪だと思った状況」が今どうなっているか、振り返ってみてほしい。多くの場合、状況は変わっている。変わらなかったとしても、自分の見方が変わっているはずだ。今の苦しさも、必ず変わる。

名言15【レオナルド・ダヴィンチ】世界を「教えてくれる場」と見る感謝の視点

世界はこんなにいろんなことを教えてくれる。神よありがとう。

(レオナルド・ダヴィンチ)

レオナルド・ダヴィンチ(1452〜1519)は絵画・彫刻・建築・音楽・数学・工学・天文学など、あらゆる領域で業績を残した究極の「万能人」だ。彼の手記には好奇心の記録が溢れており、「世界は常に何かを教えてくれる」という信念が全編を貫いている。

この言葉が自己受容と結びつくのは、「感謝ができるとき、人は今の状態を受け入れている」という事実からだ。自己否定の状態では、世界は脅威や欠乏として映る。自分を受け入れている状態では、同じ世界が「教えてくれるもの」として映る。

ダヴィンチは完璧な天才ではなかった。生涯未完成の作品が多く、依頼主との軋轢も多かった。それでも「世界が教えてくれることへの感謝」を持ち続けた。今日一日の中に「ありがとう」と思える瞬間をひとつ見つけることが、自己受容への静かな一歩になるかもしれない。

名言16【フロイト】自分の感情に正直でいることが、最も望ましい生き方

自分に正直に生きるということは最も望ましい生き方である

(ジークムント・フロイト)

ジークムント・フロイト(1856〜1939)は精神分析学の創始者。「自己」と向き合うことを生涯のテーマとし、抑圧された感情や欲求が人間の苦しみを生むと主張した。晩年はナチス・ドイツの迫害を受けロンドンに亡命しながらも、研究を続けた。

「自分に正直に生きる」とは、感情を素直に認めることから始まる。「本当は嫌だ」「本当は怖い」「本当は羨ましい」。そういった感情を自分自身に隠すことが、精神的な歪みの原点だとフロイトは見た。感情は、否定しても消えない。抑圧された感情は、別の形で表出してくる。

自分の気持ちを自分でちゃんと見ること。それが自己受容の土台だ。他人への表現方法は選べる。しかし自分の内側に正直でいることは、健全な自己理解の第一歩だ。「自分は今、こう感じている」と認める勇気が、本当の意味での「自分に正直な生き方」につながる。

名言17【ブッダ】あなたはすでに、愛情を受けるに値する

この世界にいるすべての人と同じように、あなた自身も、あなたの愛情を受けるに値する人間だ

(ブッダ)

仏陀(ゴータマ・シッダールタ、紀元前5〜6世紀)がこの言葉を伝えたとされる背景には、仏教の「慈悲(メッタ)」の概念がある。仏教では、他者への慈悲と自分自身への慈悲は本来同じものとされる。自分を愛することなしに、他者を真に愛することはできないという考え方だ。

「愛情を受けるに値する」という表現が重要だ。多くの人が「もっと成果を出せば」「もっといい人間になれば」愛されると思い込んでいる。しかしブッダが言うのは、条件なしに、今のあなたがすでに愛情を受けるに値するということだ。

自己受容とは、この「すでに十分だ」という認識から始まる。誰かに認められるから価値があるのではなく、存在しているだけで価値がある。そのシンプルな真実を、今日もう一度自分に伝えてみてほしい。「あなたはすでに、愛される価値がある」と。

名言18【ダイアン・フォン・ファステンバーグ】自分との一生の付き合いを楽しむ

自分とは一生の付き合いなのだから、楽しんだほうがいい

(ダイアン・フォン・ファステンバーグ)

ダイアン・フォン・ファステンバーグ(1946〜)は「ラップドレス」を生み出したベルギー系アメリカ人のファッションデザイナー。母がアウシュビッツの生存者であり、その影響から「命と自分を精いっぱい楽しむ」という哲学を持つ。苦難の歴史の上に立った彼女の「楽しんだほうがいい」には、軽さではなく覚悟がある。

「自分とは一生の付き合い」という事実は、当たり前すぎて見逃しがちだ。友人とは会わない時期もある。仕事は変わる。住む場所も変わる。しかし「自分」だけは、どこに行っても常に一緒だ。

嫌いな自分と一生同じ部屋で過ごすのか、友人として過ごすのか。それは選べる。他者との関係を大切にするように、自分との関係を大切にする。自分の好きなところを一つでも見つけて、大切にし続けること。それが「自分との付き合いを楽しむ」という、小さくも大切な実践だ。

名言19【ゲーテ】自分を信じることが、道を照らす懐中電灯になる

自分自身を信じてみるだけでいい。きっと、生きる道が見えてくる。

(ゲーテ)

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749〜1832)は「ファウスト」「若きウェルテルの悩み」の著者として知られるドイツ最大の文豪。詩・小説・科学研究・政治・建築と多岐にわたる活動を82年の生涯で続けた。「最も偉大な力は、自己を信じることから来る」という確信を、作品と人生の両方で体現した人物だ。

「生きる道が見えてくる」という表現が秀逸だ。自己信頼は、道を作るのではない。道を「見えるようにする」のだ。霧の中を歩くとき、懐中電灯を持っているかどうかで、同じ道の見え方がまるで違う。自分を信じることが、その懐中電灯になる。

「自分を信じる」とは、根拠のない自信を持つことではない。過去に乗り越えてきたことを思い出し、「あのときもなんとかなった」と自分の歴史を信頼することだ。今日だけでいい。「私はなんとかやってきた」と自分に言ってみてほしい。

名言20【ウエイン・W・ダイアー】愛は、自分から始まる

自分で自分を愛してあげなかったら、誰が愛してくれる? 誰を愛することができる? 愛するということは、自分から始まるのです

(ウエイン・W・ダイアー)

ウエイン・W・ダイアー(1940〜2015)はアメリカの自己啓発界の第一人者。孤児院で育ち、複雑な家庭環境から独自の心理学・哲学を打ち立てた。「自己啓発の父」とも呼ばれた彼は、人生をかけて「愛の起点は自己にある」と伝え続けた。

「愛の起点」がこの言葉の核心だ。愛は他者からもらうものだと思いがちだが、ダイアーは「愛は自分から始まる」と言い続けた。自己愛がない状態で他者から愛されても、「本当に?」と疑い続けてしまう。「どうせ条件付きだ」「続かないはずだ」という不信感が、愛を受け取れなくさせる。

自分を愛する練習は、大げさなことでなくていい。今日うまくできたことを一つ認める。体に必要な休息を与える。自分への言葉を少し優しくする。その小さな積み重ねが「自分で自分を愛する」実践だ。そこから始まる愛情の循環が、やがて周囲の人々との関係も豊かにしていく。

まとめ|自己受容は、今日から始められる

自己受容ができるようになる名言20選をお届けした。ルシル・ボール、ゲーテ、ブッダ、瀬戸内寂聴。時代も国籍も異なる人々が、共通してこう伝えている。「今の自分を受け入れることが、すべての出発点だ」と。自己受容は、向上心を捨てることでも、欠点を無視することでもない。今の自分を仲間として扱うことから始まる、長い旅だ。
今日からできることは一つでいい。自分に「それでよかった」と言う瞬間を、一日に一つだけ作ってみてほしい。そのひとことの積み重ねが、自己受容の力を少しずつ育てていく。

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